
まずは、ブログの更新が約3ヵ月ぶりになってしまったことの言い訳です。
今回ご報告のライヴ、『子どもの自立力育成を考える音楽会Vol.1』のトーク(講演)を含めたライヴの構成とその資料作りに集中させていただいておりました。
さて、そのライヴ、『子どもの自立力育成を考える音楽会 Vol.1』は、一昨日、28日(木)に、東京・三鷹の「おんがくのじかん」で、もしかしたら日本で初?の新しい試みのライヴとして開催させていただきました。
それではご報告いたします。
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まずは簡単に、ここに至る経緯を・・・
2000年を過ぎた頃からだった。
当時すでに教育現場に15年ほど身をおいてきてはいたのだけれど、
「何か重大な誤りが生じているような・・・」
「このままではマズイのでは?・・・」
と感じながらも一つひとつの目の前のことに対処するだけで、つまりは、ただ単なる「対処方」で済ませていた。
大きな流れに抗うことなど難しいようにも感じていたからというのもあったけれど、実際に解決する「糸口」やその「芯」となる方向が見えてこない・・・。
2013年頃(5年前)には、この違和感は更に急速に増大して、ただ事ではない危機感へと認識するようになった。
「遅かったぁ〜」
と、当時、正直そう思った。
ただ、目の前に子どもたちがいる。
今更遅いのかも知れないのだけれど・・・、自分自身の体験や感覚も大切にしながらも、それだけであってはならないと考えて、社会学、哲学、心理学、教育学、脳科学、福祉、経済など、関連しそうなありとあらゆる事柄を、あらためて調べて学びなおす覚悟を決めた。きっと明確な答えなどはないのだろうと感じながらも、決して外してならない、反れては(逸れては)ならない「芯」となるものを「探っていく」ことだけは諦めてはいけないように思えたからだ。
もう一方で、視野を拡げてくれたのは、8年ほど前から本格的に始動した音楽活動・ライヴ活動だった。そこで日々体感することは、そこで出会った人たちの生きざまに触れることは、「芯」への方向を見出すための重要なヒントを少しずつもたらしてくれていた。
こうして、これらすべてが合わさって形へとなって表れたのが、『子どもの自立力育成を考える音楽会』・・・音楽ライヴと併せて、子どもたちの育成・教育を焦点にしたトークのライヴだ。
(更なる詳しい経緯は、本ホームページの「子どもたちの自立力育成を探求して」をご覧いただきたく存じます。)
その初となる第1回目、
『子どもの自立力育成を考える音楽会 Vol.1』
は、2018年6月28日(木)の18:40、東京・三鷹の「おんがくのじかん」を会場に開催へと至った。
この日、会場に集まった皆さんからは、「有意義な時間が過ごせた」、「重要なことが再確認できた」などの感想をいただいて、お陰様で好評だったかと・・・。
会場となった「おんがくのじかん」の責任者でPA(音響)担当でもある菊池さんにいたっては、熱心に資料も見入りながらトークと演奏を興味深く聴いてくださったようで、ライヴ終了後には、トーク原稿も載せてあった進行表を手に、「これ、もらっていいですか?」、「もっと勉強したい」と言い出すほどだった。
ただ、ライヴ当日までに、「いったい何をやる企画なの?」ということの疑問符を周囲の方々から取り除いてご理解していただくことは難しかったようだ。・・・今後の課題だ。
お集まりいただいたのは結局のところ殆んどが知り合いの教育関係者(教師、スクールカウンセラー、学校職員)の方たちだった。
もっと広く、子育て中の親御さんや一般の皆さんにも「日本の現状の子どもたちにある危うさ」と「その解決への方向性と具体的な方法」について、知っていただきたくて試みたという経緯もあるだけに・・・ん~。
そこで、今回のライヴ&トークの流れを、その概略だけでもここに載せさせていただくと(後日、トーク原稿も公表しようと考えています)・・・
18:40にスタート
①「心にある足」を演奏
<自己紹介・この企画を開こうとした経緯>
<共通了解可能な教育とは>
<公教育が果たすべき役割とは>
・自由の相互承認
・自由で平和に共生できる社会
<自立と自律を目指す>
・「自立」:目指す行動面での目標
・「自律」:自立達成のために必要な準備
・自律のための「土台となる心理面での目標」
・自律のための「日々の育成・養成面での目標」
➁「ねじれの位置」を演奏
<本物のアクティブラーニングに近づくために>
・コンテンツ・ベースとコンピテンシー・ベース
・本来のアクティブラーニングとは?
・その先のプロジェクト型の学びとは?
<一斉授業・講義形式の授業の強みと弱み>
・聴覚言語型・視覚言語型・視覚空間型の子ども
・(上記)3つの型によって生ずる有利・不利
・検定教科書の「平均的な発達」の子どもは僅か
③「桜、夢色」を演奏
<現況日本の公教育現場で実践可能なアクティブラーニング>
・実際に行っているアクティブラーニングの進行例
・取り組み方を自由に選んで学習する子どもたち
・そのルールとマナー
・教師の側から発信するヒントとその手腕
④「三日月のベッド」を演奏
<あらゆる学習活動の土台として>
・ルールとマナーは何のため?
・学級担任の本来ある大切な役割
・朝の会、帰りの会
・校内清掃の時間
・いずれも子どもの安心感と自信へ
・公教育現場でのチームワーク
・教師間で
・スクールカウンセラーと
・学校全職員と保護者の方と
<各家庭で実践、身近なアクティブラーニング?>
・わざわざ「料理作り」の意味
・子どもたちだけで自然発生的な遊びができない環境
⑤「やさしい雨」を演奏
ここまでのライヴ&トークで約80分間。
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資料については、本ホームページの「子どもたちの自立力育成を探求して」のページに画像で公開中です。
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ライヴ&トークの後は、お客様どうしで40分間ほど意見交換・情報交換を自由にしていただいた。
「FIFAワールドカップ、対ポーランド戦の話でも構いませんよ」と言ったのだけれど、皆さん熱心に、3人くらいずつのグループに自然と分かれて、日頃からご自身で体験していること、ご自身の周囲で起きていることなどを、語り合う時間にして過ごされていた。
21:00にはすべて終了。
皆さん、お帰りになる頃には、充実感あふれるお顔の表情をされていて、その姿を見送りながら、
「好かったなぁ〜」
と少しは私自身もそう思えた。
それと、菊池さんの
「もっと勉強したいので」
の言葉も、とても嬉しかった。
準備段階でご意見くださった皆様に、また、ライヴ当日を共に過ごしてくださった皆様に、深く感謝申し上げます。ありがとうございました。
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