たいへん遅くなってしまいましたが、10月9日(水)~10月18日(金)の「秋のライヴツアー2019」のご報告です。
Facebookでは随時、「ライヴ報告(速報)」と題して、ツアー各地でのライヴの様子をその概略だけご報告させていただいておりましたが、本ホームページ「ブログ」ではもう少し詳しくご報告をさせていただこうと思います。
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<イントロダクション>
7年前に父が他界した後しばらくの間は実家の母も一人で暮らしていたのだけれど、5年ほど前に片側の目を失明、また少し後に背中を痛める怪我もあって生活上その行動範囲が徐々に限られてきた。この機に私も実家に戻って、現在は母の生活をサポートしながらの生活を送っている。
こうした状況から、かつては2~3週間のライヴツアーを年に2回~3回ほど巡っていた私も、現在は、もっぱら東京都内または東京近郊でのライヴがその中心となっている。もちろん地域を限定して(例えばさいたま市内だけ、静岡市内だけ・・・など)2~3日間ほど出掛けて行ってのライヴは2ヶ月に一度くらいはさせてもらっているのだけれど、スケジュールを確りと組んで比較的広範囲に各地を巡るライヴツアーもまた1週間から10日程度の短いものにして、せいぜい年に1回か2回にしている。
ちなみに、昨年の2018年は、私個人の諸々な都合もあったのだけれど、併せて、関西を巡るときに拠点とさせていただいている地域(主に大阪・高槻市周辺)が豪雨や大地震などに続けて見舞われ、急遽、ツアーを中止せざるを得なくなった。そのため、今回の「秋のライヴツアー2019」は約1年半ぶりのツアーとなった。
<大きなチャレンジ >
それから、もう一つ。・・・このことは、あくまでも私の勝手な内なることではあるのだけれど、今回のツアーでは大きなチャレンジを試みた。
9月に入ってから発声法に新たな課題をもって取り組んでいる。
ここのところの約2年間、今年6月末の「ほっと楽しやハートライヴ(第14夜)」頃までは、自身でも比較的高いレベルでコントロールがされた歌声を客席に届けることができている・・・そんな自負もあってライヴを続けてきたのだけれど、ここで、これまでよりも更にワンステップ上へと高めていきたいと考え、これまで続けてきた方法とは異なる新たなボイストレーニングによる新たな発声法を試みている。
このボイストレーニングを土台にした新たな発声法が、ツアー中の様々な状況下で・・・それは、自身の体調と、ライヴ会場でのリハーサル、本番までの喉(声帯)の状態、本番中の演奏と、これらが一つの線で確りと繋がるのか?・・・何よりも各地でのお客様の反応はどうか?・・・これらを大きな課題の一つとすることにした。
<「日吉Nap」(@横浜・日吉)さんでのライヴ>
10月9日(水)。
まずは、東京多摩西部(の中でも西部)にある我が住み家から電車を乗り継いで約2時間、横浜・日吉に到着した。
ツアーの初日、この日は「日吉 Nap」さんでのライヴ。2~3年前は偶数月に必ず出演させていただいていたこのライヴハウスへも1年2ヶ月ぶりとなった。「日吉Nap」のマスター竹村さんとスタッフの新山さんが温かく迎えてくれて、ちょっとホッとした。
同日出演者は、森田タクロウさん、宇野伎寿哉さん。
まずは、森田タクロウ(Vocal&A.Guitar)さん。・・・身近にある風景や出来事に触れた感情をナチュラルさのある歌声とギターで奏でるのだけれど、独特とも思えるメロディラインが所々に散りばめられた楽曲がそっと何気ないオリジナリティを放っていて、客席で聴いていて好感のもてるライヴだった。
次に、宇野伎寿哉(Vocal&A.Guitar)さん。・・・何と言っても高音域を中心とした独特の歌声が印象的。併せて、確りとしたギターテクニックにも魅力を感じた。音楽を聴かせ届かせるという意味で面白みのあるミュージシャンと出会えた気がして嬉しかった。
私は、お二人に続いてこの日の最後にステージに上がった。
愛間純人の音楽とライヴを、そのスタイル(本ホームページ「プロフィール」に記載してあるような事柄)を客席にお届けできたかと・・・。
自身も楽しくステージ上で演奏させていただいた。居合わせた皆様に感謝、感謝。
さて、ここから書くことは私の身勝手な自己の内側での出来事であって、この日のライヴ会場でもツアー中も一言も発していないことだけれど・・・、
前述の<大きなチャレンジ>で触れた通り、ここのところの約2年間、今年の6月末の「ほっと楽しやハートライヴ(第14夜)」頃までの「歌声を85点~90点」とすならば、これよりも更にワンステップ上を目指して 、9月から「新たなボイストレーニングによる発声法」を試みているわけなのだけれど、これが様々な状況下に置かれるツアーで、また実践としてどこまで通用するのか?・・・これらも課題にして臨んでいる。
そして、この日の「日吉Nap」さんでの「歌声は 70点くらい」だろうか。
(・・・このようにして書けば、お客様に対して失礼極まりない話ともなることでしょう。本来はあまり書くべき内容でないとは思いますが、これまでも、本「ブログ」では、ごまかすことなく様々書かせていただいてきたので、同様に、変わらず書かせていただくことにします。)
その意味では、この日「日吉Nap」さんでのライヴは悔しさの残る「声(喉)の状態」であった。新しいウォーミングアップとボイストレーニングによる歌声が本番の演奏につながっていない。完全に身についていないこともあるのだろうけれど、ボイストレーニングとライヴハウスでのリハーサルまでの間、それと本番までの間、それぞれの時間とそれぞれを行うタイミング・・・これらに関して、これまでと同じようにやっていては通用しない、「ダメだ!」ということなのだろうと感じた。
ライヴ本番中はこの夜も楽しく過ごさせてもらった。が、それとこれとは別の話だ。
さて、次は奈良市へ向けて移動する。
当初は2年前までと同様に夜行バスで移動しようと予定していたのだけれど、「楽器の運搬は一切受け付けないことになりました」というバス会社の新しい方針には逆らえず、今回は、この翌日に電車を乗り継いで一日を掛けて奈良まで移動することにした。
<「Music Stage Pick」(@奈良市・JR奈良駅から直ぐ)さんでのライヴ>
10月10日(木)。
午前8時には移動を開始して夕方16時過ぎにはJR奈良駅に到着。
まずは、2年前の前回もお世話になったJR奈良駅前の奈良市観光協会と併設のスターバックスで珈琲を味わいながら一息ついた(笑)。
30分くらいした後、これも近くにあるカラオケ店に入ってボイストレーニングと6曲ほどを通して練習、発声をチェックした。前日の悔しさを無駄にできない。・・・移動の電車車中で、出来る限り冷静に心掛けて前日の分析と今日・明日をどう過ごすのかを考えた。その考えたことを、先ずはこのカラオケ店で、身体が実感するその感覚も大切にしながら約80分間を掛けて試した。
カラオケ店を出てからは直ぐに宿泊を予約したゲストハウスに向かった。
このゲストハウス、宿泊費の安さの割にはイイ空間でくつろげることもできた。ラッキー!
10月11日(金)。
午後4時頃から1時間ほど前日のカラオケ店でウォーミングアップ&ボイストレーニング。
午後5時を少し過ぎた頃には、「Music Stage Pick」さんに到着。
ここは、我が命の恩人、吉浦隆司さんのホーム・ステージ。・・・もちろん、吉浦隆司さんに声を掛けていただいて出演が叶った。
「SPARKLING FRIDAY NIGHT Vol.16」と題してのこの日のライヴは、奈良市および奈良県内からの常連出演者に加えて、神戸からの出演者、京都からの出演者もいらして、個性あふれる音楽とライヴを賑やかに存分に皆で楽しく味わいましょうという企画だった。
「Pick」さんに馴染みのない私は、マスターのご厚意で唯一事前にサウンドチェックを簡単にさせてもらった。その流れもあってこの日ライヴの一番目の出演者としてステージ立たせていただいた。
私のライヴ中、客席では皆さんがとても熱心に聴き入ってくださった様子が感じられた。本当に感謝、感謝。
この日のライヴの「歌声は80点くらい」だろうか、前述した日吉でのライヴと比べるのも何だが、少しほっとできる状態にもっていくことができた・・・そう感じた。
私のライヴの後も、久松優太さん、KEIJIさん、すきっとさん、マッドマジロアさん、テキーラさん、そして、吉浦隆司さん、いずれの出演者のライヴもまた・・・その個性が、テクニックが、それぞれのステージさばきの一つひとつまでが大いに際立つ、まさに「SPARKLING FRIDAY NIGHT」というコンセプトそのままの、とても楽しいライヴの一夜となった。
「Pick」さんに別れを告げて宿泊するゲストハウスまでの道すがら吉浦隆司さんと近況を簡単に報告し合いながら歩くも、ま、楽し過ぎたライヴの一夜の後でもあり、その別れ際は少し寂しく感じられた。
さて、いやぁ~な感じの風が吹いて雨粒も落ちてきた。台風19号が近づいているのだった・・・。
<台風19号をかいくぐって>
奈良市内のゲストハウスに着いてからもなかなか寝付けなかった。というのも、翌日は大阪・総持寺「チェンノガット」さんでのライヴが予定されている。・・・非常に強い台風19号が迫っているなか、どのタイミングで、どのルートで移動するのが良いのか、台風情報と電車の運行状況や運行計画をスマホと睨めっこするかのように何度も繰り返し確認してはある程度の対策を練っておいてからでないと、なかなか気も休まらないのだった。
10月12日(土)。
結局、3時間ほどの仮眠だけ摂って、早朝5時半には奈良市内のゲストハウスを出た。
JRが早々と運転休止を計画していたので私鉄線(近鉄・阪急)で移動可能な京都四条・烏丸へ移動することにした。
ツアー中は常にビニール・カッパは2つ持ち歩いている。一つは自分自身が着用するためだけれど、もう一つはギターケースごと包み込むために持っている。
移動はスムーズにできた。
朝の早い時間帯は地下街のカフェで気まずいほどそこで時間をつぶした(汗)。8時半頃から正午近くまでは地下街から直通で行けるスターバックスへ行って・・・粘った(汗・笑)。
正午過ぎからはカラオケ店へ。・・・でも、カラオケ店に着くなり1時間ほど仮眠を摂った。その後にウォーミングアップとボイストレーニングを行った。
そのボイストレーニングの最中に「チェンノガット」さんからライヴ中止の連絡が入った。
5年程前から大阪・高槻市・茨木市の方たちには大変お世話になっていて、その人たちとも再会できる機会を楽しみにしていた。そんなこともあって、とても残念に思ったのだった。が、安全が何よりだ、致し方ない。
カラオケ店では更に1時間の延長をして曲の練習もした。
この日の夜は京都市内のゲストハウスに宿泊することにした。台風が過ぎるのを待った。
それよりも、東京の実家の方が台風の影響を大いに受けそうな・・・そんな心配な状況になってきていた。
<岐阜と名古屋で生音ミニライヴ>
10月13日(日)。
台風19号通過後の影響を確認しながらではあったけれど、在来線で岐阜まで2時間半ほどで大きな影響もなく移動することができた。東京の実家も心配ないとのことだった。
この日の夕刻(18時半頃)と翌日の14日(月・祝)の昼間(14時頃)の2回、個人的にお付き合いさせていただいている岐阜のカフェ(食堂)で生音ミニライヴ(各25分)をさせていただいた。&宿泊。ツアー直前でのスケジュール調整にも関わらず快く引き受けていただいた。いずれも集まっていただいた皆さんが熱心に聴いてくださったご様子。ホント有難い。
14日(月)の16時頃には岐阜を離れて名古屋の叔母の家に向かった。この叔母の家で3泊させてもらった。
そのうち、15日(火)は完全休養。台風を気にしながらの移動もあってか疲労感もあった。ほとんど外出せずに室内でゆっくりと過ごしていたものだから叔母が心配そうに何度も声を掛けてくれた。
16日(水)の夜、叔母の知り合いのカフェで常連のお客様を集めていただいての生音ライヴを30分ほどさせていただいた。ここでも本当に感謝、感謝だった。
***カフェ等での生音ライヴまたはミニライヴについては(ツアー中に限らず普段のライヴ活動でもそうですが)、ご協力いただいているお店側からの意向もあって詳しくは公表しいません。
何故、公表できないのか?・・・
音響器材もなく、普段は音楽やイベントを開くお店として運営していません。極限られた私的な繋がりだけの内輪的な集まりとしてライヴさせていただいています。その店名やお店の写真等をネット上に載せるなどしてしまえば、「そちらでライヴをやらせてもえませんか?」などの問い合わせが来たり、これらのお店では運営上対応し切れない、あるいは大きな負担にもなってしまうといった事が生じてしまう恐れがあるからです。ご理解ください。***
<「LIVEHOUSE UHU(@静岡市葵区)」さんでのライヴ>
10月17日(木)。
正午少し前に静岡へと移動。贅沢にも新幹線も利用したので14:00前にはJR静岡駅に到着。
この日は、ライヴツアーを始めた8年前から6~7回くらい出演させていただいている「LIVEHOUSE UHU」さんでのライヴ。今回は一昨年の8月のときのツアーに続いて、黒川浩和さんのご厚意にも甘えて「音楽酒場」という企画に交ぜていただくことになった。
早目に到着したので、先にカラオケ店に寄って1時間ほどウォーミングアップとボイストレーニングをした。
「UHU」には16:00過ぎに到着。
「UHU」のボスは相変わらずお元気そうで、お得意のボウリングの話をしながらも温かく迎え入れてくれた。スタッフさんがこの1年の間に若い方が入っていて「初めまして・・・」のご挨拶となった。また、出演者も黒川浩和さん以外のお二人とは初めてご一緒させていただく方だった。
17:00頃に10分ほどのサウンド・チェックを終えて、19:00から始まる本番までの間、珈琲を味わいながら「UHU」の店内でのんびり過ごした。
ライヴ本番。
1番目は、浅岡航平(Vocal&A.Guitar)さん。・・・20歳代前半の若いミュージシャン。ナチュラルで変に飾らない素朴で自由度のある歌とギターが伸びやかさと心地好さを運んでくれる感じがした。
2番目は、私。・・・演奏を始めると直ぐに、サウンド・チェックの時とは内音(モニターの返しの音)の歌とギターの音量バランスがやけに違うように感じられて演奏しずらい・・・、が、ライヴの進行上、最初の2曲はそのまま続けた。ただ、客席には問題なく聴こえていたらしい(笑)。最初の2曲を終えたところでPAさんに調整をお願いして、その後の3曲は特に問題なく演奏することができた。
この日「UHU」さんでのライヴ、例の「歌声は75~77点くらい」だろうか。
というより、このことに囚われ過ぎて客席に届けるために大切な何かを欠いた演奏になっていたような?・・・、そんな最もあってはならない反省をライヴ後にしなければならかった。
3番目は藤田充(Vocal&Piano)さん。・・・十分にトレーニングされた澱みない歌声と確かな技術を伴ったピアノの演奏でそのテクニックの高さが際立ったライヴに感じた。
4番目はこのライヴの主催者である黒川浩和(Vocal&A.Guitar)さん。・・・独特の世界観が常に溢れている。最近はバンド活動も多くてエレクトリック・ギターばかりを触っていて、アコースティック・ギターが弾けなくなってきてしまっているようなことをご自身はトークされていたが、なんのなんの、味わい深くも感じるギターと黒川さんの歌声が確りと寄り添い合った演奏のライヴに思えた。
この日のライヴを総じて申し上げれば、出演者それぞれの持ち味とその違いの面白みをじっくりと感じらる楽しいライヴの一夜であったかと・・・。
さあ、ツアーはこれで終了!・・・のはずだったのだけれど、
<途中下車で突然の生音ミニライヴ>
10月18日(金)。
正午過ぎには静岡市を離れて東京へと向かった。東京駅から実家の最寄り駅までのその途中で下車して、生音ミニライヴを何度かさせていただいたこともある馴染みのカフェに、決してそのつもりはなく珈琲をいただくつもりで立ち寄ると、ママさんに、「ギター持っているんだったら・・・ね~。」と言われて、お客さんも4人だけだったけれど、その場で生音ミニライヴをさせていただくことに・・・。
約25分間、突然たまたま居合わせてしまったお客様たちも、じっくりと聴き入ってくださったご様子。ここでも感謝、感謝。
これをもって、「秋のライヴツアー2019」はすべて完了。
<変化に挑むって恐いけれど・・・>
<大きなチャレンジ>として試みた「新たなボイストレーニングによる発声法」は、今回のツアーを通じて様々な状況下で色々と試してみることができた。そして、それぞれの感触を体感しながら確認することもできた。
ただし、レベルアップに繋がる感触よりも問題点の方が多々浮かび上がってきたと言わざるを得ない。今後も継続しつつ常にそのチェック重ねていく必要を感じた。
新たなチャレンジを始めたこと自体が誤りであるのかも知れない?
前のままの方が良かったのでは?
これまでの良きものを一度壊してまで新しいチャレンジをする必要があるの?
・・・と、そんなことも頭によぎるのだけれど・・・。
でも、こうしたことって、ホント難しい~。
自身のレベルアップにも時間を掛けて取り組んでいきたい、が、現実、目の前には実際に演奏・歌声を聴いてくださるお客様がいらっしゃる。・・・このことは決して軽んじたり忘れてはならない。
自身へのレベルアップとチャレンジにこだわるが為に、ここにばかり囚われてお客様を置いてきぼりにしたライヴであっては決してならない。
心理的な自己へのコントロールも更により重要になる。
それでも・・・、
「秋のライヴツアー2019」で再会した人たち、新たに出会った人たちその一人ひとりに今一度感謝しながら、そして、それぞれの地でのライヴの一つひとつを想い返しては、やはり、「新しいチャレンジに挑み続けよう!」・・・そう思えてならない。
コメントをお書きください
吉浦隆司 (水曜日, 30 10月 2019 10:42)
生真面目でストイックな姿勢に頭が下がります。
少しくらいは見習わなければ……と思います。
お互いに頑張りましょう。
KEEP ON SINGING!!
愛間純人 (木曜日, 31 10月 2019 10:16)
>吉浦隆司 様
コメントいただき、また取り組みへのご理解ありがとうございます。
「生真面目」かどうか?・・・ただ自分自身ために常に更にもっと気持ちよく歌いたいだけです。
YES! KEEP ON SINGING